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安岡寺で「歴史とハープの音色を楽しむ交流会」が開催されました。

みなさんは、安岡寺(あんこうじ)というお寺を知っていますか?

安岡寺は、775年(宝亀6年)に桓武天皇の兄で光仁(こうにん)天皇の子である開成皇子(かいじょうおうじ)によって創建されたお寺で、皇子自らが彫ったと伝わる秘仏・如意輪観音(にょいりんかんのん)を本尊とし、「高槻観音(たかつきかんのん)」という名でも親しまれています。

一昨年(2024年)7月、この安岡寺に、高槻に生まれ育った住職・南谷和聖(わしょう)さんが就任され、地元愛も相まって「高槻を盛り上げていきたい、安岡寺を地域交流の場、心落ち着ける場所へしていけたら」と、奥様の真有(まゆ)さんとともに、精力的に交流会や座談会を開催されています。

先月12月14日(日)、その活動の一環で「歴史とハープの音色を楽しむ交流会」が開催されたのですが、約30名の方が参加されると伺い、ご様子を見に訪ねました。

イベントが始まる30分ほど前に到着すると、台所で安岡寺のスタッフの方が黙々と何かを準備中。お話を伺ったところ、ご近所の方に高槻で採れたサツマイモをいただいたので、手土産にスイートポテトを持ち帰っていただけたらとつくったのだそう。

「手づくりばかりですけど、来てくださった方に喜んでもえるものはなんだろう…とスタッフと相談しながらつくったんです」と話す、住職と真有さん。これまでも、おもてなしの気持ちが感じられる交流会を開かれてきたのだろうな…と感じました。

今回の交流会は、住職による高槻の歴史・講話と、ヘルマンハープの演奏会の二本立て。お話のテーマは「山岳寺院と日想観(にっそうかん/じっそうかん)」でした。

山岳寺院については、「日本にはたくさん山寺がありますが、昔は山自体が信仰の対象だった。今でも田舎の方には、山の手前に鳥居がある場所が見られ、それは「ここから先は入ってはいけない、神聖な場所だ」ということで区切られていたんです」という話から入り、今は廃寺となった高槻市内最古の寺、梶原寺(かじわらでら)、郡家(ぐんげ)エリアにある芥川廃寺、山の中にある神峯山寺(かぶさんじ)、本山寺(ほんざんじ)、そして、ここ安岡寺…、と高槻市内の古刹について話をされました。

それぞれのお寺にまつわるエピソード、たとえば、神峯山寺については、修験を学ぶ方をどのように育成したのか、密教系の寺院、法要の特徴などを話されたのですが、参加者の方も興味深く聞き入っていました。

また、目を引いたのが、江戸時代に制作されたという、詞書(ことばがき)と絵伝(えでん)の2巻から構成される安岡寺縁起(創建やその歴史を伝えたもの)のパネル。山寺の縁起はいくつか伝来しているようですが、絵画で表現されている縁起というのはとても珍しいとのこと。
※その希少性から安岡寺縁起は高槻市の有形文化財となっており、現在、高槻市立しろあと歴史館に寄託されています。

絵画には、安岡寺がどのように創建され、どのような歴史を経たのかが描かれており、パネルの絵とともにその背景や状況を説明されました。一方で、現在の境内にはない、そして、その形跡もない「塔」が描かれていたりと、不思議な部分(謎)があるとも語っておられました。

なお、今回の講話のもうひとつのテーマ「日想観」は、少々割愛してご紹介することになりますが、お釈迦様が説いた、西方浄土(仏教の理想郷)へ往生するための仏教の瞑想修行(観想)のひとつ、とのこと。太陽信仰は、日本だけでなく、エジプトやマヤなど世界各地で見られるというお話も交えながら、平安時代末期に極楽浄土への信仰がさかんになり、当時「西に沈む夕日を見つめ、その光景を心に留めながら極楽浄土を思い描く」にふさわしいとされた(極楽浄土の入り口とされた)大阪の四天王寺の西門・東門の話、その歴史や変遷について話されました。

実は、住職の和聖さんは、安岡寺の住職だけでなく、四天王寺の一山・施行院の住職を兼務され、さらに、四天王寺勧学部の課長として文化財にも関わっておられます。仏教や仏教文化について造詣の深い方なので、ここまでのお話に興味を持ってくださった方は、ぜひ交流会に参加していただけたらと思います。

講話後は、参加者の方々にぜんざいがふるまわれ、小腹も満たされほっこりなごやかになる中、交流会は後半、ヘルマンハープの演奏会へと続きます。

ヘルマンハープと楽器の名前を初めて聞いたという方も多いかと思いますが、上写真のようなもの。ドイツでダウン症の息子さんのために開発された楽器で、音符が読めなくても誰でも美しいメロディーを奏でられるのが特徴。専用の楽譜を弦と表板のあいだに挟み、現れた音符(玉)を上から下へ弾くだけで演奏できるため、音楽経験に関わらず楽しめると、教育、福祉、医療現場などでも活用されているようです。(ご興味を持たれた方はぜひ検索してみてくださいね。)

長年、安岡寺の清掃等をされているスタッフの堀小(ほりこ)さんは、このヘルマンハープを習っており、和聖さんが住職に就任した最初の交流会の際、お祝いする気持ちで、先生の川瀬さんと演奏したのだそう。ただ、このことをきっかけに、その後の安岡寺の交流会でも演奏されています。

この日はクリスマスが近かったことから、クリスマスの定番曲を数曲、そして、唱歌「冬景色」「冬の星座」を演奏されました。上写真は、参加者の方々と唱歌を歌われていたときの一枚

演奏会後は、和聖さんから御礼の挨拶があり、交流会もお開き。

和聖さんと奥様の真有さんから、イベント前に準備されていたスイートポテトが配られました。参加者のみなさまも、境内を見学されたりしながら、思い思いに楽しそうに安岡寺を後にされていました。

最後になりますが、筆者が和聖さんのお話を聞いていて驚いたことを。

安岡寺は昨年、創建1250年を迎えた古刹ですが、高槻には、それに並ぶ、あるいはそれよりも古い、歴史のあるお寺がある(あった)ということは、とても驚きでした。また、安岡寺に鎮座されている仏像は、もともと安岡寺に祀られていたわけでなく、他の寺院が廃寺や廃仏毀釈の影響を受け、移されてきたものも多いということにもびっくりしました。

以前、マルマルナビでもご紹介した、国の重要文化財になっている十一面千手観音座像は、もともと真上(まかみ)にあった安正寺の本尊だったということですが、他にも境内にはお堂がいくつかあります。行き場をなくした仏像、お寺関係者にとってもありがたいことだと思いますし、安岡寺はとても懐の深いお寺だと感じます。ぜひこの機会に、安岡寺に足をお運びください。

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神峯山寺、本山寺とともに創建された山岳寺院「安岡寺」。土・日・祝には国の指定重要文化財「木造千手観音坐像」も見られます。
https://www.takatsuki-kankou.org/info/1805/

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JR高槻駅北 1番のりば 53、54系統「上の口」「原大橋」行き、または、2番のりば51、60、61、62、63系統「塚脇」「田能」「中畑回転場」「二料」「杉生」行き(約8分乗車)「浦堂」下車徒歩10分
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「浦堂」バス停留所から安岡寺へのアクセスは、①表参道を通り、山門からから石段を登る道、②住宅街の道を登る道、の2つのルートがあります。
詳しくは下地図をご覧ください。

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